松林塾長ブログ

中国の病院事情ー中国では元気がないと病院には行けない?!

顧問の松林です。

 

僕は中国に住んでいた頃病院に行く時はいつも 住居にしていた
リッツカールトンホテルに併設のワールドリンクと言う欧米系の病院に行っていました。

そこでは医師は欧米系の英語を話す医師が丁寧に診察してくれました。

日本の普通の病院よりクリーンで豪華でした。

という事で普通の中国人が受信するときの実態は分からなかったのです。

 

そんな僕ですが 一度だけ普通の中国人が行く病院に行った経験があるので中国の病院事情を
書いてみます。

 

日曜日の夜に突然発病

 

ある日曜日の夜 自宅にしているホテル内のプールで一人で泳いでいた時 急に苦しくなり

息ができなくなりました。

プールは僕一人で他に誰もいません。

僕は必死の思いで部屋まで帰り着きました。

 

ただ部屋にたどり着いても苦しさは全くなくなりません。

僕は医者に行くしかないと思いましたが、いつも行くワールドリンクは閉まっています。

中国で日曜日の夜に診てもらうにはどうしたら良いか分かりません。

 

日曜日の夜に会社の秘書に助けてもらうのもどうかと思い中国人の友人に個人的に連絡して

一緒に病院に連れて行ってもらいました。

大きな古い大学病院でした。

 

休日診療病院へ

 

まず病院に到着してビックリしました。

ロビーや廊下に担架やベッドが所狭しと置いてあってそこでそのまま処置をされている人や
点滴をうっている人、苦しくてわめいている人等がいっぱいいます。
付き添いの人も一杯いて足の踏み場も無いほどです。

医者も付き添いの人も患者も大きな声で叫びまわっており映画で見た野戦病院みたいでした。

まず受付で番号札をもらいました。

その順番に診察してもらうのですが、日本では待っていると自分の番が来ます。

所がその病院では今何番の人が診てもらっているかの表示もありません。

 

どうするかと言うと 診察室の前に群がっている人に今何番くらいかを聞きに行くのです。

診察室の前は文字通り人が溢れかえっており聞きに行くのも大変です。

 

もちろんそう言う事は全て中国人の友人がやってくれましたが。

 

診察室事情

 

ずいぶん待たされて友人がもう診察室に入って良いよと知らせてくれました。

診察室に入って又ビックリ。

診察室は大きめの学校の教室くらいの広さがあり、その奥に医者が5、6人座っています。

患者はなるべく良さそうな或いは並んでいる人が少なそうな医者の前で並ぶのですが、
中号人のことですから行儀良く一列に並ぶという感じではありません。
医者の周りに群がるのです。

患者が立ち上がるとなるべく早くその診察用の椅子に座らないと何時までたっても診てもらえないので
我先に座ろうとします。お祭りのような騒ぎです。

中国では元気が良くないと病院にも行けません(T ^ T)

やっと僕も診察用の椅子に座って診察が始まりました。周りの人は皆医者の周りに集まっています。

周りの人の興味は僕の診察がいつ終わりそうかという事で終わると同時に自分が診察用の椅子に

座ろうと待ち構えています

プライバシーとかの概念は全く無いようです。

医者は「血液検査とX線撮影をして下さい」と言ってカルテを渡され僕の診察は終わりました。

次の患者が我先にと僕の座っていた椅子に殺到したのは当然です。

 

採血室事情

 

それから採血室に行きました。

そこで又ビックリ。

日本では採血の際に患者の間違いが無いように生年月日等を聞かれて確認されますが、
そこの病院では銀行の窓口みたいにガラスをはめた所があり、腕を差し入れられるように
穴が開いています。

そこに黙ってカルテと一緒に腕を突き出すと黙って採血です。

しかもその採血のビンはガラスの下を通して患者に渡されます。

 

採血の場所と血液検査の場所は違うので患者は自分で血液を検査するところに持っていくのです。

自分で自分の血液を持っていくのだから間違いは起こらないと言うシステムのようです。

血液検査の結果はそのまま患者に手渡されます。

 

再度診察室へ

 

僕は血液検査の結果とX線の写真を持って又診察室に戻りました。

又大騒ぎしてやっと医者に診てもらうと 医者は 「肺炎ですね。

抗生物質その他を点滴するので 日本に帰ったら 日本の医者にもう一度

診てもらって下さい.」との事。

 

次に点滴の部屋に行くと又ビックリ。

小学校の教室くらいの部屋に非常に多くの人がぎっしりと座っています。

その全ての人の腕には点滴チューブが(゜д゜)

 

中国の病院 恐るべし

 

日本では肺炎と言うと結構大変で入院の場合もあります。

所がそこでは日本では処方できないような非常に強い薬が点滴されているようで

点滴が始まって30分位すると随分楽になって来ました。

3時間くらいかかって点滴が終わった時にはすっかり気分が良くなり

翌日の月曜日は普通に会社に行くことが出来ました。

 

日本に帰って医者に診てもらったら 「肺炎にかかった痕跡はありますが

綺麗に治っています.」との事。

中国の病院恐るべしです。

 

でも僕は矢張り日本の病院の方が好きですね。

 

もちろん中国でもホテルのラウンジみたいな所でゆっくりと診察してくれる所もあります。
僕はいつも会社に頼んでいたのでそう言う所しか知らなかったので本当にビックリしました。

 

 

松林努

松林努

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モズエンタープライズの顧問の松林です。
これまでは、いすゞ自動車で長く勤め、最後は商品企画、開発、品質保証等を行っていました。常務取締役でした。
そのあと上海GMの社長、日産自動車顧問、と自動車業界で長くやってきました。

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