顧問の松林です。
上海蟹の美味しい季節ですね。
9月、10月はオス、11月以降はメスの食べごろですが、どちらかと言うと僕はメスのタマゴより
オスのミソの方が好きですね。
どちらも美味しいので 10月末から11月初めはオス、メス両方楽しめるのでベストシーズンです。
上海蟹の自動販売機
上海では日本では考えられない自動販売機があります。
生きたままの上海蟹の自動販売機です。
上海蟹は動き回らないようにキッチリ縛られています。
お金を投入して目で良さそうな上海蟹を選んでボタンを押すと 上海蟹が出てきます。
生きています。自動販売機の中でどれ位生きていられるのかは分かりませんが定期的に
チェックして死んだ蟹は取り除いているのかな〜?
陽澄湖
上海蟹の生息地で最も有名なのは 陽澄湖ですが、上海から高速道路が通じていて1時間くらいで
簡単に行けるので僕も上海にいた時はよく陽澄湖までドライブして行きました。
陽澄湖に着くと湖の上に浮かんだけばけばしい外観のレストランが一杯あり
又、蟹を売る店も乱立しています。
陽澄湖辺りの名物は上海蟹以外ではタニシのような小さな巻貝やスパゲッティで言うと
エンジェルヘアーみたいな本当の極細麺がありますが 両方とも美味しいので僕はいつも
上海蟹と一緒に頼んでいました。
陽澄湖のタニシ
問題は小さなタニシみたいな巻貝ですが、基本的に煮て食べるのですが、貝が小さいため身をほじり出すのは大変です。
一緒に行ったイギリス人によると 細々した面倒くさい作業の事を
英語で「タニシの身を爪楊枝でほじる」と言うのだそうです。
中国人はイギリス人よりもスマートなようで上手に身を取り出す方法を考えています。
出された巻貝の殻の先端に小さな穴が開けてあります。その穴を指で塞いでおいて
反対の巻貝の入口を強く吸うと同時に指を離すと中の貝の身が口の中に吸い込まれるのです。
当然、身とワタが付いていますが中国人はそのワタを器用に口で選り分けて吐き出すのですが、
僕はサザエのつぼ焼きの感覚で「このワタが美味しいのにどうして中国人は食べないの?」と聞くと
「昔からこれは食べない習慣だ」と言うのです。
僕はそんな習慣は無いしワタは非常に美味しいので僕一人だけワタまで全部食べていました。
ところが随分後になって中国人がそのワタを食べない理由が分かりました。
陽澄湖の汚染
陽澄湖もかなり汚染されていて貝はそのワタの部分にダイオキシンとか重金属とかの汚染物質を
ため込んでいるらしいんです。
僕はそれを聞く前にもう何年もそのワタを食べていたので手遅れでした。
最近中国産の上海蟹にダイオキシンが入っていたというニュースがありました。
産地がどこかは分からなかったですが陽澄湖産だとしても 僕は驚きません。
上海蟹も安心して食べられないようになってしまいましたね。