営業に慣れてくると、数字を上げることにモチベーションを感じてくるものです。しかし、そんな状況になると、営業に不慣れで一心不乱に頑張ってきた時とは違う悩みが出てくるものです。例えば新人が入ってくれば「先輩社員としての貫禄を見せなければ」といったプレッシャーが出てきますし、クレーム対応に時間をとられて営業に割く時間が減ってくると、営業成績が前月比に対してマイナスになることもあるかもしれません。ここでは営業に慣れてきた中堅社員がハマりやすい落とし穴と、その対処法を紹介していきます。営業組織における中堅社員や、その中堅社員をマネジメントする上で大切な内容をまとめていますので、是非見ていってください。
<営業に慣れてきた人がハマる落とし穴①周囲の期待度が上がりプレッシャーを感じる>
営業に慣れてきた人がハマる落とし穴の1つ目は、周囲の期待度が上がりプレッシャーを感じることです。周囲は入社時から実績を上げているセールスパーソンに対して、「わずかこれだけの期間で急成長しているんだから、今後は明るいね。来月はもっとやってくれるんだろう」と期待をします。しかし、当の本人はプレッシャーから空回りしてしまい、先月や過去よりも実績を落としてしまうのです。営業に慣れてきて、中堅社員に数えられるようになったと思った時にまず意識したいのは「営業実績は長期目線で捉える」ことです。週次や単月といった短期だと、運の良し悪しでスキルや実績のないプレイヤーが上位に来ることが珍しくありません。しかし、四半期や半期、あるいは通年で営業成績を捉えると、概ねスキルや実績が反映された成績となります。単月単位での浮き沈みはどんなに営業に慣れてもあり得ることですので、それに一喜一憂せずに、セールスパーソンとしてやるべきことを根気強く続けていくことで、周囲のプレッシャーを気にせず成績を上げ続けることができるようになることでしょう。
<営業に慣れてきた人がハマる落とし穴②営業成績の低下に焦りを感じる>
営業に慣れてきた人がハマる落とし穴2つ目は、営業成績の低下に焦りを感じることです。入社した当初はどのくらいできるのか分からず、欲を出さずにやっていることが多いので、ノルマや実績を意識しないで稼働することが少なくありません。そのため、ナチュラルな営業がお客様に刺さり、実績に繋がることも珍しくはないでしょう。しかし、「何故自分は実績を上げられるのか」「自分の武器は何なのか」「自分に足りていないことは何なのか」など、自己分析ができないまま初心者からミドル層に上がってしまうと、自分に合っているか合っていないかに関わらず「こうするともっと売れるよ」と言われたテクニックや知識を取り入れることになり、初心者の時よりも売れなくなることが少なくないのです。そうならないように自身の長所と短所をしっかりと把握して営業稼働に臨むことが大事になります。また、それらが自分で分からないのであれば、上司や周囲にどう見えているか聞くことで、状況が改善することも少なくありません。自分を客観視しつつ、適切なスキルを修得し、自身の営業フォームを改善していくことが大切です。
<営業に慣れてきた人がハマる落とし穴③クレームを引いてモチベーションが低下する>
営業に慣れてきた人がハマる落とし穴の3つ目は、クレームを引いてモチベーションが低下することです。当たり前のことですが、新人の頃はクレーム案件の所有は0です。しかし、営業を積み上げていくごとに、クレームになる案件が出る可能性は上がっていきます。もちろん顧客対応のクオリティを上げて、クレームリスクを下げることはできるのですが、営業を続けていく限り、クレームをまったく引かずに営業を続けていくことは運の要素も入ってくるでしょう。どんなに細心の注意を払い、お客様満足度を意識して対応したとしても、お客様側の勘違いでクレームになることもあるでしょう。営業に慣れてきて、営業のギアを上げようとしているところに、自身の顧客からのクレーム対応が入ると、やはりモチベーションは低下してしまいます。もちろんクレームはよくありませんが、一定数の受注からクレームが生まれるリスクはあり、それは誰もが経験するものだと認識をすることで気持ちが軽くなります。「クレームを出すなんて、自分はダメだな…」と思わない環境作りが大切です。また、クレーム顧客やクレーム対応から学ぶことも少なくないので、クレームを出したことに反省しつつ、成長するチャンスだと捉えても良いかもしれませんね。
<まとめ>
営業に慣れてきた人がハマる落とし穴は、多くの人が経験し乗り越えてきたものになります。この落とし穴はセールスパーソン本人だけではなく、指導しマネジメントする側にとっても大切なことです。ここで紹介した内容が、営業が陥りやすい落とし穴への対応に役立てばとてもうれしいです。
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