松林塾長ブログ

日本の再生

新型コロナ

毎日毎日コロナウィルスのニュース一色で気鬱ですね。

昔僕の秘書をしていて今上海に住んでいる中国人女性と昨日WeChatで話しました。

中国は処置が徹底していて上海はもう元に戻りつつあるそうです。

僕は冗談で 気質的に「中国」「ラテン」「関西人」は同種類の人種だと言っていますが

やはり本物のラテンであるイタリアやスペインと中国ではかなり違うようです。  

ニューヨークやパリと言った世界的な大都市もロックダウンされています。  

僕は2003年のSARSウイルス騒ぎの時に上海に駐在中していました。

SARSは日本ではそれ程では無かったようですが中国ー上海では大変でした。

この時は上海にはSARS患者は出ていなかったので上海では一人もSARS患者を出さないと

言う市の強力な方針があり2000万人以上の上海市民は完全な外出禁止にはならなかった

のですが少し外を歩くと本当に頻繁にピストルのような形をした非接触型赤外線温度計をおでこに照射され体温チェックをされました。又上海以外の土地から上海に入るのは事実上不可能でした。

それからデパート、レストラン、ホテル、会社、クラブ等全ての建物の入り口には上記の体温計を持った人が例外なく待ち構えていました。

又会社内及び会社間のミーティングは全てオンラインで実施されるというように徹底されたものでした。  

僕が社長をしていた会社から技術者をデトロイトに出張させたところ「デトロイトはSARS患者が一人出てSARS汚染地域と

分類されたため技術者は上海へ帰任できませんでした。  

そのおかげで上海は最後まで一人のSARS患者は出なかったのです。  

中国の能力/日本との比較

それから中国人の突貫工事の凄さにも驚きました。   今回のコロナウィルス騒ぎでも発生元である武漢に

4000床の病院を建てると言う事で広い敷地に数多くの重機がうごめいていて驚くほど多くの作業員が働いている

ニュースを見てビックリしましたが、それを10日間で完成させてしまったのには本当にビックリしました。

実情は病院と言うよりは隔離所に近かったようですがそれにしても凄いスピードですよね。

昔は突貫工事と人海戦術と言うのは日本のお家芸、専売特許みたいなものでしたが時代は変わりますね。  

(1964年の東京オリンピックの施設の建造の速さは突貫工事で世界を驚かせました。)

僕が上海の会社の社長に着任して少し経ったときに 僕の車での通勤路に大きな看板が

立ち高速道路のインターチェンジをこの場所に作るとの説明があり僕は3-4年上海にいるつもりだったので

僕がいる間はずっと工事が続いてこのぬかるみ道を毎日通るんだと憂鬱になっていたところ1か月で完全に

インターチェンジは完成してしまったので呆然としてしまった事がありました。

僕の運転手に「どうしてここはこんなに急いで建設したんだ?」と聞いたら運転手が「これは普通の速さだと思います」

と答えたのに本当にビックリした事を思い出しました。  

中国はドッグイヤーで動いていると言うのは良く言われていました。 (犬の一年は人間の7年に匹敵するので全ての事が普通の7倍のスピードで変わっていく)  

一党独裁の国と比べるのはどうかと思いますがやはり中国の行動力には見習うべきものがあります。

 Japan as No.1 の時代と日本の凋落(失われた30年)

 

バブル景気の終りごろ(1990年)には日本のGDPは米国の60%くらいでした。 所が2018年には日本のGDPは米国の24%に

過ぎません。

日本のGDPはこの間に1.5倍程度にしかならなかったのに米国は3.6倍になっています。

世界のGDPに占める日本の比率を見ると、1994年時点では17.8%であったが、長期の景気低迷や中国をはじめとする

巨大な新興国の台頭、さらには円安などの影響、更には政府の科学技術に対する軽視政策により、14年時点で

6.1%にまで縮小しています。

日本は完全に置いて行かれているのです。  

一人当たり名目GDPは、1988年から2001年までは日本が世界のベスト5から 落ちることは

無かったのですが、2000年の先進国中第3位の水準から、2013年には先進国中20位に2015年では27位に落ちて

しまいました。

貿易収支では、貿易赤字が慢性化しており、かつて輸出で稼いでいた輸出大国の影はないのが実情です。

財務当局の失政(1989年の消費税導入、景気が回復基調に転じた時点の消費税率引き上げ、社会保険の給付

引き締めなど)による内需の減少により日本は1990年ころから2000年頃まで失われた10年と言われました。

勿論GDPだけが国のパワーや魅力度、幸福度を表すものではありませんがやはりGDPも大切で他の主要国が

この30年間に着実に経済を発展させてきたのに日本は置いていかれてい ます

僕はその頃 Japan as No.1 の時代からNo.1じゃなくなるのではと心配していました。

しかしその後は失われた20年、失われた30年と続き日本の凋落傾向は続きいまや普通の国の地位さえも

困難になりつつあります。

GDP以外にも出生率の減少や貿易収支や国債等でも悪化の傾向あります。

出生率の極端な低下傾向は子供を持とうと言う年代の人が日本の将来は明るいと実感していないのが

一番大きな要因だと思います。

失われた30年の最大の要因

この最大の要因は国の経済政策の失敗なのは明白です。  

日本経済の凋落の原因は、政策の貧困であり、政治力の貧困が最大の原因です。しかし、現在の政権にとってかわるべき政治力の強力なグループは存在しない。そこにこそ日本の悲劇があるのではないでしょうか?

現在の政府の実施している内容は基本的には株価操作、観光客の誘致に偏っています。

今の日本の政権の幹部は2世議員、3世議員で占められています。彼らは特に能力が無くても政治家の家系に生まれたと

言うだけで政治家になります。

イギリスのように2世議員は親と同じ選挙区からは立候補できないと言うような規制も必要かも知れません。

いわゆる地盤、カバン、カンバンを受け継いだ人がその能力に関係なく政治家になるのです。

当然これは有権者である我々の責任でもありますが。

日本経済の長期停滞の大きな原因の一つは、1980年代に起こった情報技術革命(IT革命)に乗り遅れ 

2010年から世界的に起こったAIやIoTで益々差をつけられた事だと思われます。

自然科学系のノーベル賞の受賞者数

 

但し日本は自然科学系のノーベル賞受賞者数では世界4位と頑張っており中国や韓国等のアジアの国の中では断トツです。

但しノーベル賞の受賞者は若い頃の研究が評価されて後年受賞される場合が多いので

今のノーベル賞受賞はかなり昔の研究が評価されている場合が多く 基礎研究に対する

研究費が削減されている現時点でどのような研究がされているかは心もとないものがあります。  

科学技術研究の躍進目覚ましい中国は、2016年3月に全国人民代表大会で採択された2020年までの

第13次5カ年計画で、科学技術を重視する姿勢を鮮明に打ち出しています。

この計画の中で中国政府は、科学技術による革新は国の発展の原動力であるとの方針を示し、2020年までに

研究費への支出をGDPの2.5%まで増やすことを目標としています。近い将来日本の自然科学系のノーベル賞

受賞者は間違いなく中国に抜かれるでしょう。

 

日本の研究開発費の伸びは非常に低いです。直近の2005年以降で見るとむしろ減少しています。

 

日本の凋落(その他の指標)

経済学者の池田信夫は「2009年の日本の実質経済成長率は、1991年の水準を100とすると120程度である。アメリカの160

ヨーロッパの140と比べても低く、日本のGDPは20年で実現可能な水準と比べて20%以上低下した」と指摘しています。

又内閣府の調査では日本の土地資産は、バブル末期の1990年末の約2456兆円をピークに、2006年末には

約1228兆円となりおよそ16年間で丁度半分になり約1228兆円の資産価値が失われたと推定されていいます。

次にに示すのは日本の国際競争力の低下です


スイスの民間研究機関が世界各国の経済動向や政府の政策など計340の指標をもとに順位をつけた国際競争力の

報告書によりますと、日本の順位は、1989年から4年間首位を保っていましたが、山一証券や北海道拓殖銀行が

破綻した1997年には17位と急落。以来、1桁台の順位に返り咲くことはありませんでした。

世界の企業の時価総額ランキングです。

1989年には上位20社のうち日本企業が13社を数えました。
しかし、2018年には上位20社に日本企業は1社もなく、トヨタ自動車が日本のトップで44位という惨状です

日本経済が長期にわたって低迷した平成の時代。名目GDPをみると、アメリカが28年間で3.5倍に拡大したのに対し、

日本は1.6倍と伸び悩み、平成22年には成長著しい中国に抜かれ3位へと後退しています。

次の時代をどう乗り切るか

こうした中で、日本は次の時代をどう乗り切ればよいのでしょうか。
経済学者の永濱さんは「日本の最大の弱点である人口減少や人手不足の問題の解決が求められる」と指摘します。

そのためには「これまで以上に女性や高齢者などを労働力として取り込んだり、外国人材を積極的に活用したりして、

人的資源を効率的に活用することが重要だ。

さらに国際的な先進性を保つためにAIやIoTに積極的に投資することが大切だ」と話しています。

女性の労働力への取り込みと言っても給料の安い補助的労働力としてではなく男性と全く平等に仕事をしてもらう事を

意味します。

例えば衆議院議員に占める女性の割合は約10%ですが、これは世界193か国中164位となっています。

イギリス、フランスは1980年代まで議員の女性比率は日本とほぼ同じだったのですが、今ではイギリス 32%、フランス

40%と大きな差がついています。

高齢者の活用も同様です。勿論年齢と共に身体能力が落ちて言うのは仕方がないと言えますが知識、経験を必要とする

高齢者に適した職種はかならずあります。

外国人の活用についても同じことが言えます。例えばアメリカのシリコンバレーにある先進的な会社の役員に相当数の

インド工科大学(IIT)の卒業生がいます。

先日IITの卒業生を日本企業に派遣する仕事をしている人と話しましたが、どうしても言葉の壁(英語)と日本企業の閉鎖的

な社風により苦労しているとの話がありました。

IT等先端技術への開発費増加

中国に指定されるまでも無く科学技術による革新は国の発展の原動力です。

 

上記の政策を実行し日本の将来は明るい事を示せば出生率も上がってくるのではと思います。

思いつきで少子化担当大臣等を置いても機能する筈はありません。

取りあえずは現在の新型コロナを克服し躍進の時代にに転換しましょう

 

 

 

 

 

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